千切ったものと契られたもの

□絶望の時間
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突然の社長の名を聞いて、私は頭が思考停止になる。

「俺の名は修斗だ。社長だなんてつまらん呼び方はするな………名前を呼んでみろ」

社長が私に要求するのは、今までとは違う。社長の名前を呼ぶ事。社長は…修斗さんは私の頭を撫でている。

何だか今までと様子が違う社長に、ゾッとする。

この違和感は何?今から、何をされるの。

「柚香子」

苛立ったような声に、私はハッとした。早く呼べということらしい。

「………あ…修斗………さん…?」

私は戸惑いながら呼ぶと、社長はガッと私の背中に口をつけてきた。

「あ……あ…」

チュッという音と共に、吸われる。きっと痕をつけているんだ。

その音がだんだんと下の方に向かって行く。

「しゃちょっ………あっ……修斗さん!!!」
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