長編

□宝物編
1ページ/14ページ

私は入学前から、
海常の女バスのマネージャーをやろうと決めたいた。

もう一度、
名前ちゃんと
頂点を目指して頑張りたかった。


**

中学に入学したとき、
まだ私は、バスケを知らなかった。

あのときの名前ちゃんは、
なんていうか、
もっとキラキラしてた。



人見知りが激しいわけじゃないのに友達が全然できなくって。
一人で、登下校してた毎日はとっても淋しかった。

そんなとき、
名前ちゃんが話しかけてきたんだ。


“一緒に、バスケやろう”

ストレートな言葉は、
直ぐに私の胸に響いた。

ルールも何もわからなかった。
けどね、名前ちゃんから、本当にバスケが好きだって伝わってきて、
いつのまにか、私もバスケが大好きになっていた。


こんな風に、
大人になってもバスケをしたいと思ってた。
でも、
大人になる前に、名前ちゃんはバスケが嫌いになった。

今まで通り、仲良くしてるけど、
何を考えてるのか
伝えてくれなくなった。


そして、

「ありがとね」

帰り際に紡がれた言葉。
いつもの、明日ね!とは違ってた。


その言葉を最後に、
名前ちゃんは留学した。


メールは、していた。
電話もした。
けれど、
会うことはしなかった。


.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ