krk短編
□返して
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ごめん。
本当に、ごめんなさい。
セミがウザい。しかも暑い。
だから、夏ってヤなんだよ。
目を覚まして、とりあえずクーラーをつけた。
「敦くーん!早くしないと遅れるよー」
「も〜、ウルサイな〜」
セミとは別にウザいやつもきた。
朝になると、必ず名前は俺を起こしに来る。
名前はなんつーの、幼馴染?みたいな関係。
俺はどうでもいいけど、何かと世話を焼いてくるウザいやつだ。
小学生のときから、毎日俺のあとをついてきて、高校までついてきた。
起きろとか、帰るよとかほんとウザい。
「来なくていいって言ってんじゃん」
「そんなことしたら、敦くんずっと寝てるでしょ!」
「アンタには関係ねぇじゃん」
まぁ、長く一緒いるせいか俺のことを色々知ってる。
どうでもいいけど。
「ほら、早くしないとまた先輩たちに怒られちゃうよ〜」
「あーもうわかったって」
でも、なんだかんだウザいなりに役に立ってるというか。
俺は絶対ヤなんだけど、周りは良いコンビだって言う。
俺は絶対嫌だけど。
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