D.gray-man
□mourning
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『……行ってくるか…』
朝日が差し込んできたティナの部屋。
本来ならばもう少し寝ていてもいいはずなのだがティナはきっちりと団服に身を包み部屋を後にした。
騒がしい食堂はティナが現れたことで一層ガヤガヤとし始めるがそんなことは気にもとめずジェリーの元へと歩いていく。
「お次は誰かしらーん?あら、ティナちゃんじゃないのっ!」
『……ども…』
「いつも早いわね、おはよう。何にする?」
『え…と…スープと苺のアイスで…』
「いつにもまして少ないわね…おっけーわかったわぁ!」
親しく話しかけてくるジェリーに対しいつも通りに返すティナ。
いや、神田と話す時が饒舌なだけであって普段のティナにはこれぐらいが普通なのだ。
あっという間にできた料理を手にあいている席へと向かう。
近くに神田がいたが四六時中ベッタリしているわけではないので軽く挨拶を済ませ近い席へと腰掛けた。
『(また増えてる…今日はサンドウィッチか…)』
いつも頼む量は寄生型にとっては腹の足しにもならない量で、何かとジェリーはティナのメニューにご飯を付け足す。
出されたものは食べなければ失礼、そう思いいつも食べてしまう。今日もいつもの調子で行こうと自身の口にサンドウィッチをもって行ったとき。
「ぅぅぅ…何で死んだんだよォォ…!」
ピタリ
思わず持って行った手を止め硬直してしまう。
『(追悼か…)』
そう理解して、今度こそはと口を開ける。
おいしい。
ここは黒の教団。
悪と戦う組織だ。故に死人なんて日常茶飯事だが何もこんなところで追悼しなくても。
そう思うが口には出さない。
相手に遠慮している、とかではなく話すことが面倒だからだ。
基本無気力のティナからしたら言い方は悪いがよく知らない相手の死なんて死ぬほどどうでもいい。
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