お花売りの少年

□狸寝入りでしたか
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『ちょ、おーさまっ?!』

「んぅ……」



なぜこうなった。


キオラはシンドバッドの膝の上にいた。

後ろからお腹に手を回されて身動きが取れない。


いや、今回は前みたいな状況ではないので持ち前の力で振りほどけるのだが…



『っ…!』



徹夜明けで眠っている相手を殴っていいのか。
否、ダメだろう。


こんな方程式がキオラの頭の中を占めていた。


そうこうしているうちに手が上へと上がってくる。


『ちょ…!』


そのまま首のあたりに来たかと思ったらさすさすとなで上げられる。



『ふ…や…!』

敏感肌のキオラに
とってはなんとも言いがたい感覚がぞわぞわとせり上がってくる。

しかし、やはり殴ることは戸惑われどうしようかと思っていた。




『っぁ…?』


するりと、服の中へ手が潜り込んできてキオラはブルリと体を震わせた。




『っっっっ!!!』



これ以上は羞恥で死にそうだ。
そう思い、キオラは息を吸って、次の瞬間には叫んでいた。








『っだ、誰かぁぁぁぁぁあ!!!』





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