□君と俺との買い物事情
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「今日は何処がいい?やっぱりあの靴のトコ?」

「うーん…今日はそこより小物揃えるトコがいい運勢みたい…。良いものに出会えるって。」


目の前で名前とアンナが嬉々として話仕込んでいる。


今日は皆で払っていて、いつになくバーHOMRAは物静かだ。



「よし、じゃあそこにしよっかっ!尊さーん、行きますよー!」

「行くって…何処に?」

「もう、忘れたんですかー?アンナちゃんの買い物ですよー。」

「…あぁ。」



そう言えばとまだ長いタバコを灰皿に押し当て、重い腰をあげる。

買い物だなんて簡単に言ってくれるけど、俺は最初お前になんて言ったと思う…?



「尊さーんっ!早くー!」

「…今行く。」



きっかけは俺から。日曜日は一緒に出かけようと、さりげなく皆が言うところのデートに誘った。出掛けないか?と。




「いいですね、お出かけ!どこに行きましょうか?あ、アンナちゃんも勿論一緒ですよね?」



この通り。二言目にはアンナ。


アンナが疎ましい訳では無いが、やはり自分が一番出ない事は恋仲である限り気にはなってしまう。

名前にとって、人形の様なアンナの着せ替えをするのは、すごく楽しくロマンのあるものだと言う。



「はぁ…」



誰の耳にも届かないため息を空にはいて、足を進める。今日は出雲もいねぇし…


一人悶々とした想いを仕舞い込んで、きゃっきゃと買い物をする二人を店の外から眺める。



うん、実に平和だ。狂源となる自分が言えた言葉じゃねぇけど。


二人が楽しそうならいいかと半分割り切って、店から出てきた二人を迎えた。



「みてください、すっごい可愛いの見つかったんですよ?」

「占いが教えてくれた…良いものに出会えるって…。」



目の前に出された綺麗な琥珀色の石のはまったブローチ。


これをいつものフリフリのレースをふんだんに使った服のリボンに付けるのだと言う。


着せる時が楽しそうだと嬉しそうに笑う彼女を横目にみて、少し幸せな気分になる。


アンナの事になると、自分の事の様に喜ぶ名前。


自分の事の様にと言えば、俺が怪我したら自分まで怪我したかの様な顔をしてものすごく心配してくる。


でも、やっぱり同じ“自分のこと様になら、俺も心配されずに笑っていて欲しい。


少しばかり、またアンナが羨ましくなった。




次の店に行こうと言われ、歩き出す前にいつも通りアンナの手を取ろうとした。



が。




「尊はこっち…。」



急にアンナが手を払って俺と名前の間から抜け出し、もう片側の名前の横に着いた。


「尊と名前、手繋いで?」



あどけない顔の裏で俺の感情を汲み取ったとでも言うのだろうか。



本人じゃ無いからわかんねぇけど。



「早く…アイス無くなっちゃう。」



急かすアンナの次に名前の顔をみれば、熟れた桃みたいな頬をしてて。


あぁ、こんな日も悪くないー…



緩む頬に逆らわず、ほらと言って手を握る。


自分よりはるかに温かく小さい、柔らかい手。


握る手に力を込めれば握り返してくる。


後は楽しいね、と微笑む名前の顔が見られれば、もう何もいらない最高の一日だ。



「行くぞ…」



それほど遠くない未来に想いを馳せて、穏やかな日曜を歩き出した。



君と俺との買い物事情


(これ美味しい…っ!尊さんもどうですか?)(…もらう。)(良かったね、尊…?)(アンナ…まぁ…あぁ。)


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拍手リクの尊さん(エセ)です(・∀・)

アンナちゃんアレですね。確信犯ですね。

最初はヤキモチ焼かせに掛かって、まぁいっかと割り切っちゃった尊さんに、救いの手をさしのべる…

とうのヒロインちゃんは全く気づいて無いようですが…(笑)

ご期待に添えなかったらすみません、リクエストありがとうございました(o^^o)

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