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□好きなタイプと
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「好きなタイプと好きになる人って、違うわよねぇ〜」
「急にどーしたんですか?カマーさん」
金魚草イベントの衣装合わせ。5着目の衣装に袖を通したところで、ファッションデザイナーのカマーさんが突然そんなことを言い出した。
「んー?アタシねぇ、今好きな人がいるんだけど、ぶっちゃけると、全然好きなタイプじゃないのよぅ。
改めて考えてみたら、好きだなぁって思うタイプと、実際好きになる人って、違うわよねぇーって思って」
「そーゆうものですか?」
よくわからなくて、私は首を傾げた。
今まで好きになった人たちは、なんていうか、大体似た感じだったし…
「ちなみにマキちゃんはどんな人がタイプ?」
「えーと、面白い人…かなぁ。」
話が面白くて、一緒にいると楽しくて、そして私の話をゆっくり聞いてくれる、そんな人がいい。
理想の男性像を思い浮かべつつそう言えば、カマーさんはにっこりとわらってこう言った。
「ふふ…きっと、どーしてこんな人を、って人を好きになるわよ」
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「好きなタイプと好きになる人、かあ…」
撮影が終わったあと。
ひとりぶらぶらと楽屋に戻っているときにふと、カマーさんの言葉を思い出した。
…やっぱりよく、わかんないなー
好きなタイプだから、好きになるんじゃないのかな?
好きな人…好きなひとか…
『マキさん』
突然、自分の名を呼ぶ綺麗なバリトンを思い出した。
大きくて、一本角の、鬼神
ああ、うん。
「ほーずき様は、面白い人ではない…かな」
さらりとした黒髪の、かっこいい人ではあるけれども。
容赦なくて怖いし、金魚草好きすぎて怖いし、発想からして変わってて怖いし…
って、あれ?
なんで私、"好きな人"で鬼灯様のこと思い出したのかな?
なんで…
……………………
「………まあ、いっか」
答えを見つける前に、私は思考を停止した。
次の収録もあるし
それに…
まだ、気がつかなくてもいいことのような気がして。
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無意識に鬼灯様を"好きな人"認定してるマキちゃんとかかわいーんでねーの?というアイデアからきたお話し…だったん…ですが…
最近文章が書けなさすぎて泣けます(;o;)
ここまで読んでいただきありがとうございました(*^_^*)