陽ノ当タル世界ノ中デ

□第一幕
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華暦100年、大陸は戦国の世になりつつあった。

芸術に優れた美しき大国『碧栄(へきえい)』を主核とする大陸西部は比較的安定を保っていたものの、大小無数の国や部族が領土争いを繰り広げ、我こそが大陸の覇者にならんと刃を交える大陸東部は血で血を洗う戦争が後を絶たなかったのだ。


しかしながら華暦150年、ついに大陸東部を制するものが現れた。
東の強国『華(か)』の若き国王『龍牙(りょうが)』である。

若干17にして、その戦才は鬼神の如し。

戦場へ出て僅か2年で東方を平定、その勢いのまま西方へと軍を進めた龍牙は激戦の末ついには大国、碧栄をも下す。
焦った周辺諸国は、碧栄陥落の知らせを受けるやいなや各々使者を碧栄の龍牙の下へと送ったのであった。
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