追憶少女と記録者少年

□No.5 記憶復元
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トキハは頭を複数のコードで繋がれている。

そのコードの先には、とある機械がある。

その機械は、リオンが三年もの月日を経て作った記憶を『復元』する機械だった。


機械とトキハがいる部屋をガラス越しに見ているのはリオン達。

アルはと言うと、アイチと一緒にお茶会をしているらしい。


「リオンー、アル呼ばなくて良かったのー?」


「放っとけよ。あいつは、あの先導アイチって奴に執着してるんだ。」


「アル君はトキハ君とは、あまり関わってないもんね……」


「…アヤノ、アルが裏切るかもしれないとか思ってる?」


「り、リオン君!そ、そんなことないよ!アル君普段は素っ気ないけど…アル君だって、トキハ君のこと、大切に思っているって知ってるから!」


少女・アヤノが慌てて訂正し始める。

ルカは『にゃっははは!』と笑い、濃い目の黄色の瞳とセピア色の髪を後頭部で一本に束ねている少年・秋羽カルマは溜め息を付いた。


「思い出してよトキハ…俺達のことを、さ。」







******

≪トキハ!お前が欲しがってたカード買ってきたぞー!≫


≪わーすっげー!ありがとう父さん!≫


≪ずるーい!兄さんばっかりカード貰って!≫


≪たっはははは。リアには敵わないな。ほら、リアにはオラクルシンクタンクのカードを買ってきてやったから安心しろ。≫


≪わーい!ありがとうお父さん!≫


≪良かったわね、トキハ、リア。≫
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