第3章 -タイトル未定-
□3章22話 -サテライト-
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サニア『何、外に連れ出して。夜の散歩でもするの?』
潤『まぁ……そんなとこかな』
先を歩いていた松潤はピタリと足を止めた。
潤『……』
そして、暗い夜空を見上げた。
潤『また一段と育ったなぁ……ザーグの繭』
サニア『そうね』
潤『……みんなさ……』
サニア『?』
潤『みんな、精霊手に入れてるじゃん?』
サニア『えぇ』
潤『俺だけまだでさ、みんなの足を引っ張ってるんじゃないかって、そう思えて来て……』
声が震え、握った拳も震える。
潤『早く世界崩壊を止めなきゃいけないのに……』
サニア『……』
潤『俺も早く強くならなくちゃいけないのに…!』
黙ってサニアは松潤を見つめる。