第3章 -タイトル未定-
□3章18話 -出会い-
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光に目を細めるあたし。
眩しい希望の光……。
アリス(何て思ってみちゃったり…)
胸には色々と気持ち悪く渦巻く思いがまだあったけど、自然と足が前へ前へと進んだ。
あたしも幸せになりたい。
アリス(もう……こんなにも辛い思いをするのは懲り懲りだ)
ズンズンと早足で歩を進めて、広大なフィールドに出る。
アリス『! 広……』
顔中に葉っぱが付き、そろりと上空を見上げれば白い雲が風に動かされていた。
アリス『……』
初めてひとりで“外”に出た。
アリス『世界って、こんなにも広いんだな……』
普段は村にある自宅と研究所の往復のみだから、今や目に映るもの全てが珍しい。
アリス『!』
目の前の街道を辻馬車が通り、おじさんが手を振る。
アリス(何だ……馬車か)
呆然としていると馬車を停めておじさんが近寄って来た。