第2章 -精霊編-
□2章5話 ボルト変電所
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・*:.。.2章5話 ボルト変電所.。.:*・
「はあぁ〜。もう歩くのムリ。アリスちゃん疲れちゃったよ」
列の最後尾でぺたんと座り込む。みんな足を止めて振り返った。
「もう少しだから頑張って」
「真っ白さっきからそればっか言うけどさ、全然変電所に着かないじゃんか」
「文句ばっか言ってたって歩かなきゃ永遠に着かないよ」
潤が少し厳しく言った。
「それはそうだけど……ねぇ、潤。おんぶして♪」
「ヤダね」
「ちぇ。じゃ、翔に――」
「お断りします」
「ケチ!」
和也が苦笑した。
「はじまったね。アリスのおねだり」
「あの子のああいうところがなかなか直らないのよね。困ったものだわ……本当に」
ふぅ、と小さな息を吐くサニア。
「……甘えたいんだよ。多分」
「ニノ?」
和也の脳裏にレガリア山脈の頂上で寂しそうに両親について語るアリスの顔が浮かぶ。
(アリス……)
「うっ」
「相葉さん?」
「いたたたた。俺も歩き過ぎた。足が痛い。超痛い」
「すげー棒だな」
「……と、言うわけだから少しだけ休憩しよう?」
ちらりとマシロを見る。
「わかったよ」
「やった!ありがと、雅紀♪」
協力(?)してくれた雅紀にアリスは抱きつく。
「俺も疲れてたしね」
「元気じゃん」
ボソッと智が一言。
「それじゃ、5分経過したら出発ね」
「え〜っ。5分だけぇ!?」
「異論ある?」
「ないです。言うこと聞けばいいんでしょ、聞けば。はぁ〜ι」