第2章 -精霊編-
□2章2話 暗影
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――朝。
「……」
呆然と立ち尽くすアリス。翔と和也がぴったりとくっついて寝ていた。
「「すぅ、すぅ」」
「う……ん……翔ちゃん……」
ゴロンと寝返りを打つ雅紀。
「……ZZZ」
「すかー」
「何なのよ、コレ……」
アリスはふるふると震えた。それもそのはず。周囲は食べ散らかしたもので散乱していた。
「もう、一晩中騒いでたな。この連中!」
とにもかくにも片づけようと小言を言いながら近場のゴミを拾い集める。
「あ〜あ、こんなにしちゃって……」
「んんっ……あ、アリス……起きたんだ。おあよ」
「おはよ、雅紀。つーかさ、何よ。この散らかりようは。あたし一瞬で目が覚めちゃったよ」
「え?あ〜……」
「あ〜じゃなくて」
「う〜ん……雅紀……」
「あ、おはよ翔ちゃん。聞いて聞いて!さっき夢にね、翔ちゃん出てきたんだよ」
「へ〜。どんな夢?」
と、指で目を擦る。
「えーとね……あれ?どんな……内容忘れちゃったι」
「おいおい。見たばっかりなんだろι」
「ふたりとも、こっちはあたしが片づけておくから先に顔洗っておいでよ」
「うん。ありがとね、アリス」
「雅紀、これ。タオル」
早速雅紀と翔はタオルを持って水辺に向かった。
「やれやれ。世話が焼けるな〜」
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「みんな、おはよう」
水辺から顔を洗ってきたマシロが戻ってきた。
「はよ、マシロ」
「おはよ〜」
「青の子はまだ眠たそうだね」
微笑ましそうにくすっと笑う。