第1章 -異世界編-

□1章21話 Re:start
1ページ/11ページ

・*:.。.クラカ街道.。.:*・

晴れ渡る空。白い小鳥がチチチ、と鳴いて大地に五芒星が描かれる。

光に包まれて雅紀達がシュンと現れた。

「ここはどこだぁ?」

潤は辺りを見回し、和也は隣で太陽の眩しさに目を細めた。

「サマール近くの街道だね〜」

「サマールか……アリス、ギルドに戻った方がいいんじゃない?デュランさんきっと心配してるよ」

「そうだ。アリス、これ」

「何?」

懐を翔は探る。

「コネクション、レガリア山脈の岩場に落ちてた。返すのが遅くなってごめんな」

「見つけといてくれたの!?頂上でないことに気づいてずっと気になってたんだ」

横に雅紀が並ぶ。

「ボロボロだね」

「うん。コネクション壊したのこれで6回目だしちょいヤバかな」

「Σそんな壊してんの!?」

「クラッシャーだな」

「規則は守らねーしコネクションは壊すし」

「デュランさんが頭抱えるのも無理ねーわ」

ぷくっとアリスは頬を膨らます。

「何よぅ。みんなしてー」

「と、とりあえずさ!アリスが無事だったって報告も兼ねて一度サマールへ行こう?」

「うん」

皆、雅紀に賛同した。

「確実に雷落とされんだろうな。覚悟しとけよ?」

「その時は庇ってよね、お兄ちゃん♪」

「誰が兄ちゃんだ、都合のいいι」



カラン。

ベルを鳴らしてまず翔が入ってくる。

「ただいま戻りました」

「! アリス」

カウンターに疲れた様子でいたデュランはガタンと素早く立ち上がった。足早に雅紀達の元まで歩み寄る。

「あ、あの……えっとι」

「まったくお前は……」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ