第1章 -異世界編-
□1章21話 Re:start
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・*:.。.クラカ街道.。.:*・
晴れ渡る空。白い小鳥がチチチ、と鳴いて大地に五芒星が描かれる。
光に包まれて雅紀達がシュンと現れた。
「ここはどこだぁ?」
潤は辺りを見回し、和也は隣で太陽の眩しさに目を細めた。
「サマール近くの街道だね〜」
「サマールか……アリス、ギルドに戻った方がいいんじゃない?デュランさんきっと心配してるよ」
「そうだ。アリス、これ」
「何?」
懐を翔は探る。
「コネクション、レガリア山脈の岩場に落ちてた。返すのが遅くなってごめんな」
「見つけといてくれたの!?頂上でないことに気づいてずっと気になってたんだ」
横に雅紀が並ぶ。
「ボロボロだね」
「うん。コネクション壊したのこれで6回目だしちょいヤバかな」
「Σそんな壊してんの!?」
「クラッシャーだな」
「規則は守らねーしコネクションは壊すし」
「デュランさんが頭抱えるのも無理ねーわ」
ぷくっとアリスは頬を膨らます。
「何よぅ。みんなしてー」
「と、とりあえずさ!アリスが無事だったって報告も兼ねて一度サマールへ行こう?」
「うん」
皆、雅紀に賛同した。
「確実に雷落とされんだろうな。覚悟しとけよ?」
「その時は庇ってよね、お兄ちゃん♪」
「誰が兄ちゃんだ、都合のいいι」
カラン。
ベルを鳴らしてまず翔が入ってくる。
「ただいま戻りました」
「! アリス」
カウンターに疲れた様子でいたデュランはガタンと素早く立ち上がった。足早に雅紀達の元まで歩み寄る。
「あ、あの……えっとι」
「まったくお前は……」