第1章 -異世界編-
□1章18話 再会
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「潤、見て。モニターがあるわ」
「どれ?」
「パスコードを入力せよと書いてある」
「わかんねーって。ンなの……」
ビー。
“エラー!”
「ち。だろうな。何かヒントになるようなもんないかな」
「マシロ……」
「相葉ちゃん?何だよ、入って来れるじゃん」
〈たす……けて……〉
「! マシロ!」
バチ。
「うわああああああ」
「相葉ちゃん!」
「!?」
「雅紀!!」
「う……」
「しっかりしろ、まー!何があった!?」
「松潤……わかんない……装置から目が離せなくなったと思ったら足が自然と動いて……」
「恐らくこの装置にマシロのエレスが残留してる。それを雅紀は敏感に感じ取った」
「残留?」
「さっきの光はなに?相葉ちゃんの悲鳴と共に緑色のが溢れ出したけど」
「あれは雅紀自身のエレス。彼が装置に触れたことで残留エレスに過剰反応を起こし、一時的に体外に放出された。端的に言えば一種の化学反応。マシロは最近までこの装置の中にいたことになる」
「過剰反応……マシロがここに……!?」
「くそ、入れ違いか!」
「マシロこの部屋にいたんだ……でも今は……っ」
「相葉くん……」
「もう少し早くここに来ていれば……!!」
「悔やんでいても仕方がないわ、雅紀。今は前に進むことだけを考えましょう」
「はい。そうですね。泣いてる場合じゃない。しっかりしないと」
「相葉ちゃん、変わったね」
「あぁ。まだまだ脆くて泣き虫なところあるけどそれでも前進しようとしてる」
「ああいう子は成長するわ。涙を流した分だけ人は強くなる。そう、昔の彼みたいに」