第1章 -異世界編-

□1章14話 5人でバトル!
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「みんなと旅できてすごく楽しかった。またね!」

「やかましい奴だったけどいなくなったらいなくなったで寂しいな」

「へ〜。松潤、アリスがいなくなって寂しいんだ」

「別に変な意味で言ったんじゃないよ?俺は仲間がひとり減ったからそういう意味で――」

大学を後にした5人。雅紀の手の上でコンパスの針がくるくると回る。

「アルセドニアに行くったってどうやって行けばいいのさー!」

喚(わめ)いていると潤は何かに気づき、赤茶けた岩壁に近寄る。

「これって……みんな、ちょっと来て!こんなところに変な通路ある」

「通路?」

翔が聞き返すと向かう。

和也、智、雅紀も集まって和也は屈んで中の様子をうかがった。

「レールがある。トロッコあるし運搬用?」

「どうだろう。ここ抜けてアルセドニアに行けたらいいのにね」

「この道の管理者とかいればいいが――」

「呼んだか?」

「へ?」

声をかけてきた中年の男性。鶴嘴(つるはし)を担いでおり、雅紀達と目が合うなり歯を見せてニカッと笑う。

「その道の管理者のダグロだ。そこは危ないから入っちゃ駄目だぞ」

「ダグロさん、おいら達アルセドニアに行きたいんだ。一刻も早く」

「また鍾乳洞を戻ってるヒマないんです。この道がアルセドニアに繋がっているのなら通らせてはもらえませんか?」

智と雅紀が必死に懇願。

「通路の中は複雑に入り組んでいる。魔物も出るしあまりオススメできんが……」

「そこを何とか!」

パン、と顔の前で雅紀は両手を鳴らす。

「そこまで頼むのなら仕方がない。地図を貸そう」

「ありがとうございます!」

「さっきも言ったが通路の中にはモンスターがいる。レベルやアイテムは大丈夫か?進むなら気をつけて行けよ」

「はい!」

凜とした表情で通路の方を向く。

(マシロ、待っててね。すぐに行くから)
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