09/26の日記
00:09
少女の、
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―こんな所には来たくなかった―
当てられる光がじりじりと皮膚を焦がすように眩しい。
視界を埋め尽くす人、人、人―――。
吐き出される熱が確かにあるのに、纏わり付く空気は氷よりも冷たい。
指先、足先から感覚が無くなっていく。
息を吸うのも辛い。
声を、声を出さないと。
「 」
瞬間、波立つ空間。
冷笑、失笑、嘲笑。
笑うな、嗤うな、わらうな。
何がおかしい?
なにが、おかしいっ!
グツグツと煮えたぎっていたモノが胸の底から沸き上がってくる。
身体を巡る全ての血が頭に集まって、口が動く。
こんな所には来たくなかった。
本当なら、学校に行って、友達と遊んで…明日は何をしようか、なんて。
笑っていたのに。
笑って、いたかったのに。
いいえ。いいえ。
後悔はしてない。
する筈がない。
皆、みんな!聞いて!視て、感じて!!
これが、私の―――!
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気候行動サミットの少女のスピーチ。
私は、目が離せなかったです。
何を言っているのか字幕を見ないと分からないのにあの真摯な表情と強い眼差しに瞬きも出来なかった。
血の滲むような叫びとは、ああいうものなのだと感じました。
目の覚めた想いです。
しかしながら、果たして自分には何も出来ず。
何も出来ないけど、何かしたくて、あのスピーチで感じたものを。
私には、こんな風に見えました。
本当にこんな人がいるのだなと、感激して――すると同時に情けなくもなったり。
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と、心を震わされたのも束の間。
久しぶりにTVでニュースを見て愕然としたというか……
え、楽しむ?セクシー?
こんなに、こんなに、あちこち被災してるのに危機じゃないのかな。
本当にオリンピックするの?おもてなし出来なくない?
逆に助けてほしいわ。
税上がるの?義務でするんだから、任意でする募金よりそりゃあそりゃあ集まる桁が違うよね。
さぞや復旧復興に尽力してくださるんですよね。
ほんっっっっとに、私馬鹿だから分からないんですけど……戦闘機とか今必要なのかな。
守る国民がいなくなっちゃ、意味なくない?
……なんてね。冗談、冗談。
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