闇に生きる者

□任務前の出会い
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『呪巴一族か…何なんだ一体?
俺に復讐しにでも来たか?』


闇樹「えぇ…呪乱一族に散々蔑まれてきたあの呪巴一族よ
貴方が呪乱一族なのは知ってました、だから来たんです」


『……』


闇樹「でも安心してくださいね、別に復讐しに来たわけじゃないですから」


『…そうか』



ふと後ろを見ると、マダラが心配そうにこちらを見ていた

大丈夫だ、と目で伝え


俺は闇樹に再び向き合った



闇樹「…それにしても月影様の心は頑丈なんですね」


『?…どういう意味だ』


闇樹「さっきの動揺した部分しか開けません」


『…暁の事か?』


闇樹「はい…ビンゴブックに載ってる位の事しか見れない…しかも全員じゃない」


『…そりゃそうだ、そう易々と教える訳にはいかないからな』



まぁいいか…このくらい言っても大丈夫だろう

たとえこいつらが俺の事を言っても、上層部にもみ消されるだろうし



闇樹「…と言う事は月影様は暁に入ってるんですね?」


『…あぁ、そうだ悪いか』


闇樹「(開き直った…)いいえ別に…もうどうも思いません」


華音「私達もうすぐ里抜けますし」


滝水「闇樹!華音!それは…」


攣華「そうだよ姉ちゃん!月影様に言ったら…」


『里抜け…か』



何だこいつ等里抜けするのか

他に情報漏らさなければ見逃してやるか…



滝水「…私は知らないぞ」



そう言って滝水はその場から一歩下がる



華音「ところで…月影様、一つ質問しても良いでしょうか?」


『…何だ?』


華音「私は魅白華音…私の両親を殺したのは暁の誰ですか?」


『魅白一族…だとッ!?』



魅白一族は滅びた筈…何故此処に



華音「暁に入ってるのなら知っている筈です!誰なんですか!?」


『それ…は』


華音「答えてください!闇影様!!」



華音は俺の胸倉を掴んで引き寄せた



滝水「華音ッ!」


『……俺だ』



確かに、俺が魅白一族を含めた白夜一族を殺した

大分昔だが…いや、最近も殺したな


確かあれは暁の情報を持っていたから

抹殺任務として殺した


だが、殺した事に変わりはない…か



マダ「闇夜…!」


華音「ッ!?何ですって…!」


『ぐっ…』



いきなり首を絞めてきた

段々と締める力が強くなっていく



闇樹「ちょっ…駄目よ華音ちゃん!」


滝水「月影様が…華音!!」


マダ「貴様ッ!」



俺の後ろに居たマダラがたまらず華音の手を付かんだ

とても怒った表情、写輪眼まで出している


あぁ…どこかで見たような顔だ



マダ「闇夜に触るな…殺すぞ」


華音「ひっ…!」



マダラに恐怖を感じて華音は手を離した

俺は地面に座り込みゲホゲホと咳き込んだ



華音「ッ……どうして…何よ…悪いのは暁!
いえ…月影よ!何が呪乱一族よッ!!」


滝水「ちょっと華音!何処行くの!?」



華音は何処かへ走り去って

滝水はその後を追った



闇樹「…月影様!」


攣華「大丈夫ですか?」


マダ「寄るな!…闇夜大丈夫か?」


『ゲホッゲホッ!…大丈夫だマダラ』


闇樹「マダラ?…うちはマダラ……!?」


攣華「えっ!?」



思った以上に激しく咳き込んだ…首が痛い



マダ「そうか…よかった」


『ハァ…まったく、強く締めやがって…跡が残ってる』


攣華「普通…両親を殺した奴が目の前に居たらあぁなりますよ」


『まぁ、わからんでもないがな』


闇樹「……月影様も両親が…?」


『…その話はしたくない』


マダ「闇夜…」



マダラは俺の頭を撫でてくれた

いつもの優しい微笑みで


マダラは俺の親友であり幼馴染だ

大体の俺の過去に関わっている



攣華「辛い過去があったんですね…」



その他人を同情する目をしたコイツに

俺は殴りそうになった


お前に何が分かる!と

だが流石に大人気ないのでしなかった


マダラも見ているしな



『…お前等は追いかけないのか?仲間だろう?』


闇樹「あ、そうだった!」


『行くなら早く行ってやれ』


攣華「…姉さん行こう!」


闇樹「う…うん、わかったわ」


『じゃあな』



アイツ等を見届けた後

俺は立ち上がってマダラと一緒に月影邸へ入る


色々準備を済ませてからまた外へ出て

木の葉隠れの里へ向かった





任務前の出会い編 終了
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