駄文U

□キドは俺のもんっすからね!
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…?
なに…?

「キドッ!!!」

「ッ!」



やっと見つけたっ…!
やっと…!
路地裏で拾った鉄パイプを持ってその場所へ向かう。
能力をかなり激しく使ったから多少の疲れはあるっすけどキドのためなら嫌いな能力を駆使することもいとわない。
案外重かった鉄パイプを引きずる。
腕を上げるのも億劫で…。

…ガラガラガラガラガラガラ…

「…はぁ……」

目を細めて一瞬先を睨む。
一体どんなことをされているのか…。
考えるだけで苛立つ。
だが、それを思うのはまだ早い。
この激情にはぶつける相手がいるのだから。



窓の破片が容赦なく襲ってくる。
緑のつなぎを破き肌に到達して、血を流させる。
それが布に触れて病むような痛みを催しても、今はどうでもいい。
土足のまま部屋に上がり込んで何人相手がいるのかもわからない状況で鉄パイプを駆使して、殴る、叩く、振り回す。
はっと気づくと、まわりは倒れ伏しているやつだけになっていた。
急いでキドのもとへ走りよる。
キドは、虚ろな目で俺を見つめる。
綺麗なキドは白く汚されて、もはや髪にこびりついたそれにも気を止められる程の気力もないようだった。
急いで、転がっていたおっさんの服を破いて雑巾にして、キドの体を軽くぬぐう。
そして、緑のつなぎを着せておんぶで青臭い部屋を出た。



「…ん、ぅ…」

暗い無意識下から意識を浮上させる。
背中に感じる柔らかさは眠りにつくまでは感じられなかったもので…。
…ここはどこ…?

「あ、キド!起きた…大丈夫っすか…?」

「……せと…?」

目を開けると、緑が目に入ってくる。
それだけでほっと安心してしまうのだからかなりセトにほだされてきているなぁ、とつくづく思う。
そのまま上体を起こそうとすると鈍い痛みが腰に走ってそのまま倒れ込む。

「…ぃっ、ったぁ…」

「あぁあっ、大丈夫っすか…?まだ動かない方がいいっすよ…ちゃんと身体は洗ったっすから…」



とさ…。
ここは、一般的には男女が大人の遊びをするための宿。
全体的にピンクの想像通りのような部屋もあるが、それ自体の宿賃が安いために女子同士が泊まるのにも使われるらしい。
そのなかでも、普通な部屋を選び、カウンターの人に多少…いや、かなり訝しげな表情をされたままこの部屋にたどり着いた。
ふわふわしたベッドの上にキドを下ろして、急いで服をひんむいて、シャワー室につれていった。
シャワー室の壁に寄りかからせてシャワーのお湯をかける。

「ぅぅ…」

キドの小さな呻き声にも気を払いつつ、身体の表面についた白濁を洗い落とす。
なかなかの道のりを歩いたためか、多少こびりついている箇所があり、キドが起きないように慎重に指の腹をつかい、落としていく。

「…………」

キドの胸についている白濁を見て、腸が煮えくり返りそうになる。
でも、それを無理矢理抑え込んで、ひたすら、キドの身体を洗うことに従事する。



「というわけで、ちゃんと洗ったすから、ちゃんと寝てるっす!」

「あぁぁぁああぁぁあ…わかったからもう言わないでくれ…」

風呂に入れてから、今に至るまで懇切丁寧に語られ、あまりの恥ずかしさに布団を被る。
どうしてこんなにこまかーく話してくれるのだろう。
ぜひとも、やめてほしい。
そんな、寝てる俺が可愛かった、とか、最後ヤりたくなったとか…ぁぁあっ!
恥ずかしすぎて、死にたいっ!洗ってくれたことは物凄くありがたいし、感謝すべきだけどなんか、感謝したくない…。
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