☆BooK★BanD☆
□何で・・・
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☆+゚。*亜美 side*。゚+☆
「明希ー!」
『ん?あ、有紗。』
まただ。
隣の席の明希、元い幼なじみの明希。
明希からすれば、ただの幼なじみ。
ただのクラスメイト。
私からすれば、大好きな幼なじみ。
大好きなクラスメイト。
勿論、恋愛感情で。
「明希さ、今日暇?」
『今日?今日は無理。』
仲良さげに明希と話してる子は、明希の彼女で私の大親友、有紗。
愛称は、あーちゃん。天然で人懐っこい。
だからかな?
明希があーちゃんを好きになったのは。
明希があーちゃんを愛するのと同じくらい、私は明希を愛してる。
けれど、それと同時にあーちゃんも大好き。
「あー!亜美は!?」
「えっ!?」
いきなり話掛けられて驚いてしまった私。
間抜けな声が出てしまったと羞恥に思いながら明希があーちゃんの後ろで首を振ってるのが見えた。
“・・・無理って答えろって事?”
「ちょ!聞いてる!?」
「あ、ごめん。今日は無理なんだ。」
「え〜。そっか。おっけ!分かった!明希も亜美も又今度ね!」
『「うん☆」』
あーちゃんが去って行った私の中には疑問しか無かった。
そう。
さっきの明希のジェスチャー。
「明希。さっきの、さ」
『待って。後で。』
「あ、うん。」
明希の押しには弱い私。
いや、実際は押されてないんだけど…。
それより、明希のジェスチャーの意味を知りたくて知りたくて、クラスメイトの話も授業中も上の空で聞いていなかった。