シークレット

□本音
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迷宮(ダンジョン)からの帰還後。

アラジンはヤムライハと魔法を。
アリババはシャルルカンと剣を。
モルジアナはマスルールと稽古を。
白龍は個人で槍の特訓を。

白龍だけぼっちなのは、まあいいとして。

皆これからもっと強くなろうと頑張っていた。

だが、今日はそれを中止して王宮の中庭で会議を開いていた。


「これからファレノお姉さんを励ましに行きたいと思います!」


アラジンの掛け声で一斉に「おーっ!」と拳があがる。

迷宮(ダンジョン)からの帰還後、ファレノに話しかけても元気がなかった。

すぐに帰ろうとしたため、なんとか引き留めようともしたが、それを振り切りそそくさと帰ってしまった。


「えっと、行き先は市街地でいいんだよね?」


「はい。以前に市街地で出会ったので、そこの路地裏でいいかと」


「ホームレスなのかな?」


アラジンの呟きで皆押し黙る。

前もこの謎にぶつかったが、そこは無視して話を進めた。

だが今回は「あんなに元気がなかったのは、帰る家がなかったからなのでは?」という考えがあるため無視することはできない。
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