日は揺れる心を照らす
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結果は散々だった。
半分は味方だと思っていたが、実際は霧の団のカシム、ザイナブ、ハッサン。前のグループで仲が良かったライラとサアサ。アリババの友人のモルジアナと白龍。
たったこれだけしかいなかった。
霧の団はカシムがアリババと仲が良いから来ただけだろう。モルジアナと白龍もまたしかり。
ライラとサアサは分からない。もしかしたら、あっちから何か言われて来たのかも……。
ここで頼れるのはアリババくらいか……。
すると、ジュダルがいきなり扉を開けてやってきた。
蛇に睨まれたカエル。誰一人として騒ぐ者はいなくなった。
「なんだこれ?」
紅覇の時と同じく、クラスの視線を一斉にくらう。
にしても、今日は珍しく遅刻しなかったんだ。
「今ねえ、井原志乃の敵になるか味方になるか決めてたんだあ」
甘ったるい声でジュダルにくっつく紅覇。腕まで組んでいる。
どっちにする? とウキウキしながら訊く姿は、彼氏と遊園地のアトラクションを選んでいるみたいだ。
しかしジュダルは腕を振り払い、自分の席にさっさと行ってしまう。
「えー、ジュダル君、二通りなんだしどっちか選んでよー」
今度は背中に寄りかかり首に腕を回す。