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□File1
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一方、プラズマスパークタワーの周辺…。
ゼロたちがちょうど来た頃、プラズマスパークタワーの前にウルトラ兄弟をはじめとした歴代のウルトラ戦士が揃っていた。
「ギギギギギギ!!」
目の前に現れ、光の国を荒らしているロボットが数体、多くの宇宙警備隊員と交戦している。『帝国機兵レギオロイド』。両腕がドリルの『α』両腕が巨大なガンボッドとなっている『β』と分けられ、前者は陸戦型、後者は空中戦を想定して作られている。
そのレギオロイドたちを従えていると思われる、マントを着込んで素顔を隠した謎の異星人が、ウルトラ戦士たちの前に立っていた。
レギオロイドたちを背後に、そのマントの異星人は棍棒を担いでいた。
「貴様、一体なんの目的でこの星を襲って来た!やはり侵略か!?」
タロウがマントの異星人に向かっていうが、対する相手は沈黙を貫いていた。かと思えば、意味深なことを口にした。
「…こんな組織では…宇宙の平和は守れぬ」
「?」
瞬間マントの星人は姿を消し、気づいた時にはタロウの腹に棍棒を深く打ち付けていた。
「くは…」
凄まじくひるんだタロウは、マントの異星人に首を掴まれて持ち上げられる。
「あ、あれは!!」
メビウスが謎の星人の手に握られているものを指さした。あの形…間違いなかった。
「どうしてギガバトルナイザーをお前が持っているんだ!!」
なんと、その謎の異星人が持っていたのは、以前ウルトラマンキングが炎の谷に封印し、何者かによって盗まれたとされた究極のアイテム『ギガバトルナイザー』だったのだ。
「…」
マントの宇宙人は何も答えず、タロウを投げ捨てて棍棒を構え、光弾を放ち、街を破壊していく。
「うわああああ!!」
「逃げろおお!!」
まだ逃げ切っていない光の国の住人は建物を避け必死に逃げていく。メビウス、ヒカリ、マックス、ゼノン、ゼアス、グレート、パワード、スコット、チャック、ベス、ジョーニアス、ユリアン、ネオス、セブン21、ナイスがマントを着た謎の宇宙人に立ち向かって行った。
「デュワ!」「ヘヤ!」
まずネオスとセブン21がマントを着た謎の宇宙人に向かい、走り込んだ。だがマントを着た謎の宇宙人は難なく二人を蹴飛ばし、光弾を放って二人を吹っ飛ばした。
「「ウワアアアア!!」」
「ひるむな!」
次々とウルトラ戦士が立ち向かって行くが、マントを着た謎の宇宙人には及ばなかった。
マントを着た謎の宇宙人はギガバトルナイザーを振り回して次から次へとウルトラ戦士たちを殴り飛ばしていった。
「オラア!!」
〈スペシウム光線!〉
「シャア!」
ウルトラマンは必殺光線を放つも、マントを着た謎の宇宙人はギガバトルナイザーで弾き飛ばし、マントを着た謎の宇宙人は彼を光の縄で縛りつけ、遠くへ放りだした。
「グ!?」
マントを着た謎の宇宙人はウルトラマンに、ギガバトルナイザーから一発の強烈な光弾を発射、ウルトラマンは街の方へ吹っ飛ばされ姿が見えなくなった。
〈M87光線!〉
「ダアッ!」
ゾフィーはマントを着た謎の宇宙人に必殺光線を放った。だが、謎の宇宙人はそれを片腕で受け止めた。
「…少し痺れたな」
「何!?」
光線がまるで効いていないことに、ソフィーはただ驚くばかりだった。謎の宇宙人はギガバトルナイザーでゾフィーの顔を殴り、そして空に浮かしてそこからゾフィーを地面に叩きつけた。
「ウオオオオオオオ!!」
ゾフィーは地面に思い切り叩きつけられ、そのままぐったりとなった。
彼が叩きつけられた場所はプラズマスパークタワーの前だった。マントを着た謎の宇宙人はその中へ入っていった。
内部の薄暗い青い部屋のてっぺんの、祭壇の上にプラズマスパークコアが置かれていた。これを抜き取ってしまえば、光の国はプラズマスパークを完成させる直前までの氷河時代へ戻ってしまう。
「さて、いただくとしよう」
「そこまでだ!!」
上に向かおうとしたところで、今度はウルトラマンジャック、ウルトラマンエース、ウルトラマン80が現れた。
「これ以上好きにはさせんぞ!!」
「光の国は、俺たちが守る!」
〈パンチレーザー!〉
エースは光線を放ったが、謎の異星人は身を翻すことで回避。80も謎の宇宙人に殴りかかるが、逆に首を掴まれて投げ飛ばされた。
「グワ!!」
次にジャックがウルトラブレスレットをランスに変えてマントを着た謎の宇宙人に立ち向かう。
「ダアッ!トオ!!テヤ!!」
攻撃をしばらくギガバトルナイザーで防ぎ、謎の宇宙人は隙をついてジャックの腹にギガバトルナイザーを突いた。
「グワ!!」
突き飛ばされ、床の上に叩きつけられたジャックはダメージのあまり膝を着いた。
「大丈夫ですか!?」
駆けつけたエースが、ジャックを受け止め、彼を支える。
「ここは合体光線だ!」
一列にならび、ジャック達はマントの異星人に向かって必殺光線を同時発射した。
〈スペシウム光線!〉〈メタリウム光線!〉〈サクシウム光線!〉
「「「シャア!」」」
三人の光線は一つになってマントを着た謎の宇宙人に襲いかかるが、マントを着た謎の宇宙人は風車のようにギガバトルナイザーを回転させて防ぎ、光線を鏡で反射させたように三人の方へ打ち返した。
「「「グワア!」」」
マントを着た謎の宇宙人は三人が地面に転がってる間にプラズマスパークコアの前に立った。だがここでも邪魔が入った。ゼロの師匠であるウルトラマンレオとその弟、アストラである。
「行くぞ、アストラ」
「はい!」
レオはマントを着た謎の宇宙人にお得意の拳法をお見舞いしようとするが、謎の星人はギガバトルナイザーで次々とタイミングよく防いでいった。
「ふん!」
「クォ!!」
まわし蹴りで大きく後退させられたレオは、アストラが背後から彼を受け止めた。
「兄さん、あれを!!」
「よし」
アストラが膝を着き、その背後にレオが立つ。彼らは互いの両手を合わせて必殺光線を放った。
〈ウルトラダブルフラッシャー!!〉
「「イヤアアア!!」」
今度こそ決まったか?しかし、マントを着た謎の宇宙人はウルトラダブルフラッシャーを、ギガバトルナイザーをひと振りすることレオに跳ね返してしまった。
「グワアアアアア!!」
攻撃をまともに受けてしまったことで、レオは壁を突き破って市街地の方へぶっ飛んだ。
「レオ兄さん!!」
「隙だらけだ!」
マントを着た謎の宇宙人は、アストラが街の方へ姿が見えなくなったレオに気を取られているその隙にアストラも殴り飛ばし、壁に叩きつけた。
「ウワアアアア!!」
ゾフィーたちだけでなく、他のウルトラ兄弟たちをあっさりと打ち倒した謎のマントの異星人。まるで彼らの戦術の全てを知り尽くしているかのようだった。
彼はそのまま祭壇の前に立ち、プラズマスパークコアを掴もうとするが…。
「待て!」
ここでもやはりそれを阻む者が現れた。
ウルトラの父ことウルトラマンケンと、ウルトラの母ことウルトラウーマンマリーである。
「なぜだ…なぜお前がこんな真似を!?」
ウルトラの父は信じられない様子で言った。まるでマントの星人のことを、以前から知っていたような言い方である。
「ケン…私は、やっとわかったのだよ」
「なに!?」
「この組織では…ダメだ。こんな中途半端な組織では結局何も守れはしない」
「バカを言うな!だからといって、それがプラズマスパークコアを奪う理由になるというのか!」
「……」
マントの星人のハイキックと同時に、ウルトラの父はマントを着た謎の宇宙人に連続キックを放つ、蹴りと蹴りがぶつかり合った末、マントを着た謎の宇宙人の蹴りが父の顔を蹴り飛ばした。
「グワア!」
「どうしたケン?椅子の上に座りすぎてなまったか?」
「あなた!!」
ウルトラの母は、膝をついて顔を押さえるウルトラの父を支える。
「く…ハア!ダアッ!」
彼女も果敢に立ち向おうとラッシュパンチを繰り出すが、マントを着た謎の宇宙人のかぎ爪に切り裂かれてダウンしてしまう。
「オラア!!」
「母さん!」
すると、父と母を庇おうとタロウが再びマントを着た謎の宇宙人の前に現れた。
「またお前か…ケンの息子よ」
〈ストリウム光線!〉
タロウはT字型に両腕を組み、必殺光線を放った。
だが、ゾフィーのときと同じように風車のようにギガバトルナイザーを回したことで、タロウの光線をあっさり押し返し、そのままタロウにお返ししてしまう。
「ウワアアアア!!あぐ…」
「タロウ!!」
ついに、今度こそタロウは戦闘不能となり、その場に倒れ込んでしまった。
「フン!」
謎の異星人はタロウたちの乗っている祭壇への桟橋の床を殴ると、桟橋がひび割れ三人はタワーの入口の方へと落ちていった。
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