Novel

□永遠についての語らいは… 〜三木家の日常〜
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永遠ってなんだろう?
全てが有で無の世界に永遠なんかあるんだろうか?
もしあったとしても、選ばれた少数の為だけのものだ。


体育館裏、今時…とも呆れてしまうくらい告白場所として選ばれて来た定番な場所。そんなところで今現在、告白が行われている最中だった。
「好きです。私と付き合ってください。」
「なんで?」
「好きなんです、私は三木君のことが。」
「俺は君を好きじゃない。というか、君のことを俺は知らない。知らない人間となんで付き合わなくちゃいけないの?」
「付き合って私の事を知ってください。そしたら三木君も私の事を好きになるかも知れないし…」
「それって付き合うって言わなくない?それって友達だよね?」
「でも…」
「じゃあ聞くけど君は俺が君の事を好きにならないで、嫌いになってもまだ俺と付き合う?毎日君は愛を囁いても俺は嫌いって言う。それでも君は俺と付き合ってるって言う?永遠に俺と付き合える?別れないでいられる?」
「ひっ、ヒドイっ!そんな人間だなんて思わなかった!なんでそんな意地悪な言い方して振るのっ?普通に付き合えませんで良いじゃないっっ!三木君最低っっ!」
告白をした少女は涙を流しながら走って体育館裏から消えて行った。その様子を告白をうけた少年、三木真理は呆然と見ていた。この高校の二年生で生徒会長も務める彼は、才色兼備で告白を受けることも多かった。
「何だ、一体?」
「真理、お前言い方キツイよ…」
「何やってんだ、始?他人の告白シーン盗み見とか趣味悪いよ?」
「鞄持って来て迎えに来ただけ。一緒に帰ろう?」
「あっそう…サンキュ。」
少女が走って行ったのとは反対から現れたのは、真理の幼なじみの同級生、入海始だった。始も才色兼備で、生徒会会計を務めている。
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