頂き物

□いつも
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気が付くと、目で追っている

じっと眺め、その綺麗な横顔を観察して、頬を赤く染めたり…



って…何やってんだ、俺

アイツは俺の幼なじみで、ただのクラスメイトなだけだ

おまけに、男だし

………もしかして俺…

男相手に盛ってる?



うわー…洒落になんねぇ



アホか

大体、アイツは彼女いるらしいし…

俺だって、ノーマルだ



……………たぶん






×××…

さて、学校も終わったし帰るか…

ふぁ、と欠伸をしながら下駄箱へ向かう



そこで、見てしまった



彼女らしき可愛い女の子と手を繋ぎ、一緒に帰っている幼なじみの姿

………

何故かショックを受けた



………何だよっ…



訳がわからない

ただ、瞳の奧がじわじわ熱くなって

涙が零れてきた

うわ………恥ずいっ

踵を返し、走り出す






その姿を、アイツが見ているとは知らなかった






×××…

無人の教室に飛び込み、扉を閉める

そのまま、ずるずるとその場に座り込んだ

………はっ…何で男が彼女と付き合っている姿を見て涙が出るんだよ…

悲しいねぇ…

…こんな場合って好きな奴が走ってくんじゃないっけ?(某漫画を読んで)



「………何泣いてんの?」



………ん?

どうして、アイツの声がする?

「ねぇ、聞いてる?」

「いでででっ!!!」

ちょっ…人の髪を引っ張るな!抜けるっ!

「何すんだよ!つーかお前さっき帰ったんじゃねぇのか!?」

「何って…玄関で泣いている姿を見たから、追い掛けて来たんだけど?」

「はっ!?」

み、見てたのかよ…

「ねぇ、どうしたの?何で泣いてたの?」

そう言いながら迫ってくる幼なじみに対し、背後に後退る俺。

…げ。後ろ壁じゃん。

「教えなよ。どうして?」

「か、関係ねぇよ…」

「………へぇ」

何だその嫌な笑み。



「じゃあ、当ててあげる。






僕のことが好きなんでしょ?」



「はぁ!?な、何言ってんだテメー!俺はホモじゃねぇぞ!」

い、いきなり真相を突き止めやがった………!

「嘘つき。じゃあ何でいつも僕の方見てるのさ?」

「…き、気のせいじゃないか?俺はお前のことなんか見てねぇっ!」

「素直じゃないな…そうそう、一緒にいた女の子は彼女じゃないからね?」

「は………?」

嘘…違うのか…?

「あっちが一緒に帰りたいって言ってきただけ。そしたら後ろで…」

そう言うと、お前は俺の体を両手で包み込んだ。



「素直になりなよ。僕の方が我慢出来なくなる」



熱っぽい声で囁かれ、体が溶けていきそうな感覚に陥る。

同姓に抱き締められても嫌悪感がわかない。


寧ろ心地良く感じている。


「…僕は、」





その次に続く言葉を聞いた俺はとても嬉しくなって。





幼なじみの腕の中、ふわりと微笑んだのだった。



        fin.





【反省】

すいません駄目文で…(泣)文才が欲しいです………

相互ありがとうございます


感想

本当にこんな素敵な文章頂いてしまってよいのですか?
本当にありがとうございます。

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