闘神の章〜幽助×蔵馬〜

□【Studying of LOVE】
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何かが体中に絡まる違和感を感じた時には、ものすごい勢いで後方に引っ張られてた。



「どわ〜っっ!!!何だよ!これっっ!」



体中に絡みつく植物の蔓にジタバタもがくも、逃れようと足掻けば足掻く程容赦なく絡みついてくる。



---あ〜あ、怒らせちまったかな------



チラっと蔵馬を盗み見ると、珍しく細くなった瞳が冷たい視線を投げかけていた。



「幽助.....俺はやるべき事をしないで、目先の快楽だけを求める人は嫌いです!」


蔵馬から飛び出したまさかの【嫌い】発言に、幽助の動きがピタリと止まる。



「だってよ〜。好きな奴が目の前にいたらキスぐらいしたくなるだろう」



あまりにもストレート過ぎる欲求に、サッと頬に赤味が差した。


それでも本来の目的を忘れずわけにもいかず。


補講のかかった勉強と、やんちゃな恋人の素直な欲求と......

優先させるべきはどちらか-------


フル回転させてた頭の中にピカっと何かが閃いた。



「ねぇ〜、幽助ぇ?キス.....したい?」


チョコンと小首を傾げじ〜っと見つめる仕草は、幽助を煽るには十分なもの。



「おっ、おう」



やっとの事で言葉になったのは、たった一言の肯定。



「じゃあ、こうしよう。今まで教えた事から俺が10コ問題を出すから。正解する毎に.......キスしていいよ」




-----キスしていいよって-------




滅多に聞けない蔵馬からの誘い文句に、固まる幽助の耳元で囁かれたのはとどめの爆弾。



「幽助の好きな場所に.......」



自分から提案したくせに、真っ赤になる姿が愛らしくて。




「いいぜ、その代わり後悔すんなよ」



何とも強気な発言が飛び出した。

そんな強気な台詞も、蔵馬に従順な植物に雁字搦めにされてる状態では今一迫力に欠けるもの。



「蔵馬〜、とりあえずこいつら何とかしてくんねぇ?」


情けない声に蔵馬が慌てて戒めを解いたのは言うまでもない。
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