レンカイbook
□シンデレラに殺された自殺志願王子
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僕のお嫁さん―シンデレラは我が儘で今で言う…ヤンデレだ。
こんな毎日…もう嫌だ。
外へも行けない。
もう…いっそ…死んでしまおうか…。
「KAITO」
シンデレラが僕の名を呼ぶ。
「何?レン」
「あのね、あのね、キスして」
「さっきもしただろ?」
「ボクのこと…嫌いなの?」
「嫌いじゃないよ」
そう言ってキスをする。
触れるだけの優しいキス。
レンは無邪気に微笑んだ。
そんな笑顔…今じゃ怖いよ…。
昔はあんなに可愛かったのに…。
「王子様…」って切なげに見つめるレンが可愛かったのに…。
どうしてこうなってしまったんだろう…。
「どうしたの?KAITO、まさか…ほかの女のこと考えてたの?」
低い声でそういうレンは怖かった。
僕は「ううん、昔のレンのこと考えてた」と言う。
もしも「他の人考えてた」なんて言うとレンは狂ったように僕の首を絞めるか、監禁するかの2択だろう。
「そっか、嬉しいな。私もKAITOのこと考えてるよー」
レンは嬉しそうにそういった。
いっそレンに殺されようか?
そんな衝動にさえかられる。
だけれど、そんなことはできない。
レンに罪をおわせるわけにはいかないから。