本棚(短編)

□屋上の空間
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―――――学校の屋上は落ち着く。

そう思い始めたのはいつ頃だろうか。



中学生のときはそこそこ良い成績で、そこそこ学力の良いこの高校に入学した。
でも、そこで満足してしまったんだろうな。
どんどん進んでゆく勉強についていけなくなって、だんだん教室に居辛くなった。


…だから私はこの場所が好きだ。

誰にも邪魔されない私だけのこの時間が。

所謂『不良』という肩書きを持ってしまった私にとって、
この空間はちょうどいい。





―――はずだった。
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