ぷよ小説倉庫
□片思いの掛橋
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プリンプ魔導学校、教室にて−
朝のチャイムが鳴る前の時間、クルークは夜更かししてできたクマを擦りながら、本を読んでいた。
そこに近付いて来たのは……
「クルーク〜、おっはよ〜!」
アミティだった。
「ああ、アミティか、何の用だい?」
「何の用って…素っ気ないな〜あいさつしに来ただけだよ♪」
「…その手に持ってるプリントは何なのさ」
「エヘヘ、実は宿題を忘れちゃって…」
「見せないからね!」
「え〜!ちょっと待ってよ、まだ何も言ってないでしょ!?」
「キミはいっっつも宿題を忘れて、僕に頼ってくるじゃないか!たまには、自分の力でやるんだね!」
「う〜……見せてくれたっていいじゃない!」
「そうだ、見せてやれ。こんなに困っているではないか」
「何で怪狂が出て来るのさ!」
本からニュッと出て来た古の紅きタマシイは、この間の《クルークの身体乗っ取り事件》により、能力が増えた。
<周りの人と会話ができる>というのも、その中の1つである。
「クルークが見せぬと言うのなら、私が教えてやろう」
「わ〜い、怪狂優しい…ありがとう!♪」
満面の笑みをタマシイに向ける。
機嫌が良くなった怪狂は、こう言った。
「私で良ければ何でも教えてやろう。……勉強以外の事もな…」
「え?」
「あやクル〜っ!!?///」
「ふはははははは!冗談だ。身体がない今、そのような事はできぬしな…」
「…?何を教えてくれるって…」
「アミティのようなお子様は知らなくていいことだよ!!///」
キーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴ったので席についたアミティ。
シグは先程から、目を開けて眠っていたようだ。
アコール「それでは皆さん、授業を始めましょう」