うちよそ短編集
□面倒見
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「たっだいまー!」
能天気なやかましい声が響く。ソファでくつろいでいたラエはその声に起こされた。
「いつもうるせぇなお前は」
文句のつもりで言ったが、アイリーンにはどうやら話しかけただけと捉えられたようだ。嬉々としてラエに話し掛けてくる。
「あ、ラエ君! 聞いてよ今日ね、アラガミの侵入が少なかったんだよ! お陰で防衛が楽チンだったんだ!」
「だろうな…」
別のソファで悠々とタバコを燻らせるリュウを恨めしく見ながら、ラエはため息がちに答えるのだった。