FAIRY TAIL
□act.4
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それぞれの戦いが終わり、ルーシィを見つけようと意気込んでいたときに
突然、メイドゴリラが立ち上がった。
「うぉお!?びっくりした。」
『…え?あれは人間?人間じゃないよね!?』
「おおお落ち着けネア!きっとゴリラだ!!」
『だ、だ、だ、だよね!人間じゃないよね!!』
人間落ち着きというものが無くなるといろんなことが
見えなくなるという体質があるらしい。
気配を見分ける目を持ちながら、既にそのことは頭にないようだ。
「取り敢えず、あとを付けるぞ!!」
そう言ってメイドゴリラの服をつかんだナツは次の瞬間消え失せた。
『……はい?』
残されたネアはどうすることもできずに只呆然と立っていた。
目をパチクリさせた後、溜め息をつき歩きだした。
『うーむ。探すのめんどくさいから…帰ろう。』
基本的にフリーダムなネアはそのままエバルー公爵の家を後にした。
呑気に歩いているときにあることに気がつく。
『そのまま帰るとさすがに怒られるよなぁ。』
ネアはおもむろに懐から紙を取り出すとふっと息を吹きかけた。
すると紙の形は変化し、鳥の形になった。
『伝言頼んでもいいかしら?』
鳥はこくこくと頷くと飛んでいった。
ネアは汽車に乗り込みシロツメの街を去っていった。
そのあと帰ってきたナツに怒られたのは言うまでもない。
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「う〜ん。”魔法探し”に…”呪われた杖の魔法解除”
”占星術で恋占い希望”!?”火山の悪魔退治”!?へぇー…依頼っていろいろあるんですね。」
そうリクエストボードの前で呟くのはルーシィだった。
「気に入った仕事があったら私に言ってね。今は総長いないから。」
「あれ?本当だ。」
『定例会があるからしばらくいないんだよ。』
「定例会?」
ルーシィがそう聞き返せばミラが説明を始める。
「地方のギルドマスターたちが集って定期報告をする会よ。
評議会とは違うんだけど……う〜ん…ちょっと分かりづらいかなぁ?」
そのあとミラはリーダスから光筆を借り書きながら説明を再開した。
「魔法会で一番偉いのは政府との繋がりもある評議員の10人。
魔法会におけるすべての秩序を守るために存在するの。
犯罪を犯した魔導士をこの機関で裁く事もできるのよ。
その下にいるのがギルドマスター評議会での決定事項を通達したり
各地方ギルド同士の意思伝達を円滑にしたり私たちをまとめたり…
まぁ…大変な仕事よねぇ。」
『ほんと、じーには負担かけちゃうよねー』
「知らなかったなぁーギルド同士のつながりがあったなんてね。」
ミラは口の前で指を合わせ口を開く。
「ギルド同士の連携は大切なのよ、これをおそまつにしてると…」
『「黒い奴らが来るぞォォォ」』
「ひいいいいいいっ!!!」
ナツとネアの脅しにルーシィは悲鳴をあげた。
ネアはそれを見てケラケラと笑い続けていた。
笑いすぎていたせいでミラの説明を聞き逃したようだ。
いつの間にか仕事の話に移っていた。
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