FAIRY TAIL

□act.3
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ルーシィは今未だに状況がつかめない状態にあった。
なんといっても憧れの魔導士が目の前にいるとしたら
だれでも一時はフリーズするだろう。







「ねーねーネアはなんの仕事に行ってきたの?」







ハッピーがそう聞けばネアはにこりと笑って言葉を繋いだ。







『今回は凶悪モンスター狩りだったかな(笑)』


「へーすごいね!」


『肉食だし毒持ってたから手間取っちゃった!』

 
「( 笑って言える内容じゃない!!Σ)」







ルーシィは内心突っ込んだ。
じっとネアを見ているとふいにネアと目があった。







『そう言えば、そちらのお嬢さんは?』


「私ルーシィって言います!」


『私はネア・イシュタールという。ネアって呼んでくれて構わない。』


「じゃあ私もルーシィで!」








ネアの性格からすぐに打ち解けた2人を
ナツは横からじーっと見ていた。
その視線に気がついたのか、2人はナツの方に振り返った。






「『…どうかした?』」


「いや、なんでも。」


「ナツは嫉妬してただけだよー」


「『嫉妬!?』」


「何言ってんだよハッピー!!」






少し顔を赤らめながら話すナツには説得力というものが存在しない。
ハッピーは知らん顔してまた喋り出す。






「久しぶりに会ったのにネアがルーシィとばかり話すから…」


「ハッピー!!」






咎めるかのように再び怒ったナツを見てネアは納得したかのように
手のひらを返し、その上に自身の拳を置きつぶやく。






『いやーごめんごめん!そんなにルーシィと話したかったとは!』


「「「……はい?」」」


『私としたことが…やってしまったな…。』


「ちょ、ネアさん?ナツはきっとネアと…」


『久しぶりに女の子と話せた嬉しさからルーシィを独占してしまった。』


「ネア!話を聞いてぇー!!」


「ダメだよルーシィ。あのモードに入ったらしばらく帰ってこないよ。」







ハッピーは見慣れたというように語りだした。
ネアは一度悪い方に考えが行くとしばらく思考が停止するらしい。
しばらくしたあと、思考が戻ってきたネアと話を再開した。








「この後仕事に行くんだけどネアも一緒に行かねーか?」


『なんの仕事だ?』


「工バルー公爵って人のところから本を取って燃やすって仕事なの。」


『へー、おもしろそうだね。』







ネアはおもしろい玩具が見つかったかのようにニヤリと笑う。
そして座っていた椅子から立ち上がる。






『先に依頼主のとこに行くんでしょ?』


「あい!」


『ちょっと寄るとこあるから先に行ってて。』


「えーーー!!」


『後から必ず行くからさ!』







ルーシィとハッピーは了解したようだが
ナツは納得していないようだった。
未だにムスーッとしたまま腕を組んで頬を膨らませている。





『ナツ。』





ネアはふわっと笑いナツの頭を撫で
何回かぽんぽんと叩く。







『絶対に行くからだいじょーぶ。』


「・・・。」


『居なくなったりしないよ。』


「絶対だな。」


『絶対だよ。』


「……わかった。行くぞハッピー!ルーシィ!」


「「え…あ……はい。」」







しばしの間固まっていたハッピーとルーシィを呼び
依頼人のもとへと歩きだした。







『ほんと…心配しょうだなぁ。』








そうつぶやいてまったく別の方向へと歩きだした。









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