涙のアトは…

□涙のアトは…
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練習が再開された。

少しの間フェンスの外から一生懸命声援を送って…

マ、マネージャーとしてね?

別に幸村くんの事を見ていたいからって特権を乱用とかそんなこと断じてしてないからね?

後ろ髪を引かれる思いだけど、また明日も見れるんだからと部室に戻って来た。

あー部室って涼しいー。

外暑いんだもん。

まだ5月なのにね。

その中であんなにハードな練習してるなんてすごいよ。

あれはただのアイドル集団じゃないね。

ミーハー女子達は、かっこいい〜ってところしか評価してないけど、ファンなら頑張ってるところを見なきゃ!


時計を見る。

もうすぐ洗濯当番の人が来るはずなんだけど…

まだ来ないなら部室の掃除しちゃおうかなー。

思ったよりホコリもたまってるし。

うん、グダグダしてる時間がもったいないし掃除しよう!

外では皆、あんなに練習頑張ってるんだからさ!

そう思って、ほうきを出してお掃除スタート!!

確か、今日の洗濯当番ってジャッカルくんだったな。

ジャッカルくんとはあんまり話したことがないから緊張だなー。

いや、テニス部の人とは基本的に話したことないんだけどね。

ジャッカルくんってホラ…黒いじゃん?

分かってるよ、彼がテニス部で1位2位を争う優しい心の持ち主だってこと!

まだマネージャーになって2日目だけど、それは分かるの。

日本語もペラペラだし、そんなに心配することはないのも分かってるんだけど…


ゴミをちり取りに入れ終わり、ほうきを雑巾に持ち替えた時ドアが開いた。

ジャッカルくんかな?

顔を上げるとビックリ。

幸村「遅くなってごめん!洗濯、しよ?」

目の前には幸村くんがいた。


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