白銀の扉

□第零話 記憶の欠片
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どうしてこんなに真っ赤なの?

どこよりも赤い

紅い

朱い

赫い

血に染まった家

こんな家僕は知らない

あそこに倒れているのは誰?

真っ赤に染まって倒れているのは誰?

違う

違う

あの洋服は違う

父様の服じゃない

違う

あの洋服は母様じゃない

2人ともあんなに赤い服なんて持ってない

あれは違う

違う

違う

でもそこに倒れているのは紛れもない僕の母様と父様

「うわあああああああああああああああ」

違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う

これが僕の中にある最も昔の記憶

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