そして僕らは
□第5話
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翌日には鴇夜のことも学校中に広まっており、標的は二人に増えた
靴箱にはゴミや小動物の死体
上履きには画ビョウ
机には誹謗中傷が所狭しと書かれている
あまりにもいじめの定番といった有り様に笑いが込み上げてくる
「これだけやってくると、いっそ清々しいですねぇ」
「笑ってる場合か
この調子だと休み時間には呼び出しがあるぞ」
「来やがれってんですよ
全部返り討ちにしてあげます
愚か者には制裁を。女だとしても手加減はしませんよ」
いい笑顔で指をならす
その様子にクラスメイトたちは青ざめた
それを見て鴇夜はまたクスクスと笑う
「とか言ってたら手紙発見です
昼休み、一人で行ってきますから…」
「っ俺も行く!」
何を言っているんだと驚いた声を出す
「ダメですよ
中庭で萩とお昼食べててください。
俺は大丈夫ですから、ね?」
何かを企んでいるような笑顔にため息をついた
こうなったら人の話を聞かないことは理解しているので無意味な反論は諦める
「ふふ、昼休みが楽しみですね♪」
「…はぁ」
もう一度大きなため息をついたところでチャイムが鳴った