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「うーし、今回の仕事は久々に儲かったし、てめぇらー今からパフェ食いに行くぞー!」
「マジでか!銀ちゃん!おごってくれるアルか?」
「あーおごってやるよ、ただし、No nameだけなー」
「え!?なんでですかっ!?なんで、No nameさんだけ!?」
「お前らなんもしてねぇだろーが、これ成功したのNo nameのおかげなんだからなー当たり前だろコノヤロー」
「え…でも銀さん…それはあまりにも不公平だよ…」
「お前は何も気にしなくていーの、どーすんの?神楽?新八?」
「…バカらしいアル。おごってくれると思ったのにさぁ、帰ろ、新八」
「…そーだね、あ、じゃあバーゲンダッシュ買ってウチ来る?姉上も誘ってさ」
「いいアルな♪んじゃー銀ちゃんとNo name、2人で行ってくるアル」
「おーそうかい、んじゃ行こうぜ、No name」
「…え!?銀さんっ!?…神楽ちゃんも、新八君も…っ」
*
「銀さん…」
「んー?」
着くなりチョコレートパフェを注文して口に頬張りながら答えた。
「…なんで2人にもおごってあげないんですか?…不公平だよ」
「いや、そりゃお前。あいつら連れてきたらバカほど食うだろ?お前一人がちょうどよかったんだよ」
「…みんなと一緒に食べる方がよかったよ…私でよかったらおごったのに…」
「だーめ、銀さんそれ却下ねー」
パフェについていたスプーンを握りしめてそう言った。
「な…なんで?」
「鈍いねー、No nameチャン」
「はい?」
「あいつらは邪魔だったから誘わなかったんですー」
「じゃ…ま…?」
「そ、邪魔。銀さん、ずっとNo nameとデートしたかったんだよねー」
「…酔ってます?」
「…どうしてそうなった…違ぇよ、マジだよ、マジ」
「…どういう意味ですか?」
「ん。まぁ分かりやすく言えば恋だな」
「恋?」
「そ、恋。銀さん、No nameに恋したみたいだからさ」
「!?」
「好きな子と2人きりになりたいっていう俺の気持ち分かってください」
「はっきり言いすぎだよね、うん…っていうか、パフェつつきながら言われても真剣に受け取れないっていうか」
「てんめっ、俺の精一杯の告白を…っ」
「だーって、そうじゃないっ!女の子はね、そういうこと伝えてもらうときは目を見てはっきり伝えてもらった方が嬉しいの!」
「だぁー!分かったよ、分かった!」
そういうと銀さんは食べてる手を止めてNo nameの手をぎゅっと握り、髪の毛を掻きむしりながら言った。
「なんか、どうしようもないくらい大好きなんです。だから俺と付き合ってください」
(…考えさせてください)
(なんだよー、駄目なんじゃねーかぁ)
(ふふ)
(何がおかしいんだよー、あーあ、銀さんふられちゃったよー)
(内緒。っていうかふってないからね?考えさせて、って言ったの!)
(んだよー…)
(本当はね、あたしもあなたのこと大好きよ。でも、今はもう少しこの喜びをかみしめていたいの)
【おしまい】
((2011.12.29))