プチ連載
□やるべき事はちゃんとしよう
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静かな朝を迎えたはずなのに、隣で眠るどこかの誰かの耳障りな寝息というものがそれを無かったものにした。
「結局朝に………」
しかも、自分は床で寝たはずなのに朝になれば半身裸体の男なんかが横に居た。
結局一つ布団の中で迎えてしまった訳だ。
しかも半身裸体の男なんかと。
何気にこの状況は二度目ではあるが、二度目ばかりはそいつに悪意を感じる。
「いつの間に服を脱いだんですかあなたは……」
というよりも寝相らしい。毛布はしっかりと抱いているものの敷布団から、転がっている。
そしてたどり着いたのが、ライナが眠る床。
「脱ぐのは良いとしても……」
いや、良くは無い。
何故ならばその体をピタリとひっつかせているからだ。
これでは嫌でも胸が高鳴ってしまう。そして高鳴りが止まらなければ、身動きもとれない。
「脱ぐのは勝手ですが……勝手にひっつかないで下さいよもう!」
静かな早朝に、そう叫びたくもなる状況だ。