プチ連載

□恩知らずな恩返し
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「なァー何すりゃ喜ぶんだ?もういい加減、嘘でも付けって」

「いやいや嘘付いたらあなた怒るでしょ…!」


そんな事はしないと笑うあの人の姿は反則だ。
そんな姿を見せられれば嘘だって付けなくなる。


「はやく決めねーと何時までたっても帰れねーじゃねーか」


なんて言いながらもしっかりと居座っているこの人。帰る気というものこそ、あるのだろうか

「風邪引いた時ご飯作ってくれましたよね?もうそれで良いですよ」

と言ってもだめだ。

価値観の通用しないこの人に小さな恩というものも、通用しないのだ。

「その言い方、妥協してんじゃねーかよ。この際はっきりと礼を聞くまでは帰らねーからな!」

帰る気が無いかもしれない、という事まで発覚したとは言うまでもない。



 
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