プチ連載
□やるべき事はちゃんとしよう
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嫌でも栄養を取らなければ不死身でも、不死身じゃなくなるのだとは知った。
けれどもどうやって今までの空白な時間を、生きてきたのだろうか。それだけは嫌でも教えてくれないこの人。
結果的に餓死寸前で倒れていた事だけは知るのだった。
「それで、いつまで居座るつもりですか」
元気になったなら出ていくつもりなのだと思った。が、この人はいつまででも居座るつもりらしい。
「何だァ?もう一つくらい布団持ってねーのかよ」
問題はそこではない。いつまで寝泊まりするつもりなのだ、という問題はこの人にとって無問題であった
「ありますけど……」
「んなら良いじゃねーか!」
良くない。とは言わせてもらえず、問題は解決された。
もはやただの居候か、恩返しに励む人間なのか。その答えは一向に姿が見えないままだ。
ただただ居座るつもりなその人の姿だけが、そこにはあった。