プチ連載

□やるべき事はちゃんとしよう
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「いつの間にか朝じゃねーか」

と起きたあの人だが、時刻が真昼なのを知らない。


「すっかり寝ちまったなァ……まー口うるせェあいつも居なかった訳だし、久しぶりに寝たわ」

口うるさいあいつとは、どうやらライナの事らしい。

「え……まさかあなた、今まで野宿でもしていたんですか」

「あーまァな」


つまり口うるさいあいつが居ないおかげで、満足な睡眠も取れていなかったようだ。
一体今までどうやって生きていたのだろう。なんて不死身な人間に聞くのは如何なものか。


「そりゃお前、死ぬ方法聞くのと一緒だぜ!」

案の定、笑われた。
確かに不死身な人間の生き方を聞くのは、死に方を聞くのと同じ事である。

「つまり睡眠は取れずとも栄養を取れば良いんですね」


それでも餓死寸前で倒れていたあの人の姿は嫌々二回ほど見ている訳で、それが紛れも無く死に方の答えだと嫌でも言える



「まーそういう事にすっか」

「それ以外に何があるんですか!」

あるなら嫌々聞きたいくらいだ

しかし嫌でも他に死ぬ方法など無いのだろう。
ゲハゲハ笑うあの人は、そう言っているかのようだった。


 
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