プチ連載

□恩知らずで終わり、恩返しから始まる
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「ああ、確かに……その通りですね」

「あァ?何の事だよ」

まじまじ見れば、幻覚にしてはよく食べるこの人。まるで餓死寸前だったこの人を助けたあの日のような、食べっぷりそのものだ。


「いえ確かにあなたですね」

「いまさら何言ってんだって!相変わらずお前、意味わかんねー」

あなたこそ相変わらず大食いだと言いたい。けれどもその前にどうしてこうなったのだ。と、聞きたい。

「それよりお前、何でまた助けたんだよ」

「え………」


今にも餓死しそうなこの人を見たのは二度目だった。
一度目は初対面で、衝撃的な出会いを遂げたあの日。そして二度目は...

皮肉な別れを遂げたあの日から流れに流れた日のこと。



「何言ってんですか。今にもあなた、餓死寸前だったのに」


何を心配しているのだろうと、自分自身でも訳が分からなくなるくらいに月日が流れた中でライナは対面した。

心配せずにはいられない姿で倒れていた、それでも不死身だと言い張るあの人と。


「だからってまた助けるヤツが居るかよ!」

それが居るのだ。自分自身でも笑えてしまう。

皮肉な別れを告げたはずのあの人を、また助けてしまうなんて


 
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