プチ連載

□生かしてくれた恩じゃなく、生きた恩
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適当にやって、適当に終わらせなくなった。

馬鹿な話だけれど、生死の瀬戸際を垣間見たあの時...
こいつに大切な事を教えてもらった気がする。

それは、生かしてくれた恩義ではなく生きてる事を教えてくれた恩義だ。


「じゃあさ、して欲しい事見つかったら教えろよ」

「えー!それまで居座る気ですかあなた!」

「当たり前だろォ!まーその分たっぷりと返してやっから、心配すんなって!」


それに気付いたのは、こいつとの日が長い生活が始まってからの事。


「じゃあまず家事の手伝いしてくれませんか」

「家事だァ?した事ねーぞ」

「…!それでよく今まで生きてましたね」

「だから不死身なんだって!…じゃねーわ。家事はしてくれる奴が居たからよォ」

「え、まさか…あなたみたいなのが結婚してる人ですか!」


「オイオイ、それ何か失礼じゃねーか?つーかしてねーよ結婚なんて性に合わねェからよ」




ただ単純に、こいつに恩を返さなきゃいけないんだと思う性に合わない自分が居た
という事だけは、日も浅い段階で知ってはいた





続くかも
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