黄昏SCRAP
□5話 対面
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よっしゃHR終わったあああ…!
残すはヒョクチェ氏のダンス練習の見学のみ!あ、ドンヘもだったごめんドンヘ
ていうか会った時なんて呼べばいいんだろ、ヒョクチェ氏のままだと何か…アレだよね?ミノ氏はもうあだ名してるから慣れてるけど。
イ君だとなんかあれだしなあ…だからドンヘはドンヘなんだけど。
…ヒョクチェ君、とか?
うわ私が君付けとか気持ち悪。
「…って、ん?」
……あれ今日評議会の日じゃね?
「そうだった!」
「アホだー!やっぱお前アホの子だ!」
私ら学級委員は今日学年の学級委員を集めて集まる必要がある。ドンヘもすっかり忘れていたらしく、慌てて伝えると顔を引きつらせた。
「やっぱね…やっぱ俺ってアホだよね、だからアホの子なんて言われるんだよね…」
「卑屈になってどうする!ヒョクチェ氏に連絡でもいれたら?」
じめじめしかけていたドンヘは顔を上げるとゆっくり携帯を取り出して操作しはじめた。
「まあ学年評議会だしそんな長引かないだろうから…先に練習してもらうよう言っとくわ」
「そうしなよ」
うん、とうなずいたドンヘは、あ、と付け足した。
「ちなみに今日俺が早咲連れてくのヒョクチェには内緒にしてあるからね」
「え、何で」
「何でも。あー会議めんどくさー」
話そらされた。てか内緒にする意味。
「水羽!ごめん今日一緒に帰れない」
「あ、花」
生徒が散らばっていく中、花が急いだように声をかけてきた。片手には携帯が握られている。…ああそういう。
「最近多くてごめんね?また今度ゆっくり語ろ」
「いいよ全然そっち優先してもらって。それに今日委員会だし」
「ならよかった!じゃあね」
「じゃねー」
花は本当に安心したように手を振って帰っていった。彼氏が彼氏なだけに本当に大変そうだなあ。
「何、園田って彼氏いんの?」
「そりゃあんな美人だもんいるよ。あ、もう皆集まってるぽい」
評議会が行われるA組へ向かいつつ、ドンヘの話を軽く流す。花の彼氏については絶対に私からは口外できないし。まあそのうちバレるだろうけど。
「だろうなー。…で?早咲は?いんの?」
「…いるように見える?」
これは答えを期待してもいいのだろうか。
「はは、いるわけないよな」
「塩焼きにしてやろうか」
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