黄昏SCRAP

□3話 生徒会長
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(ブルルルルル)

「あああああ」

忘れてたあああちょま、どんだけかけてくんだよ諦めろよてかこれ出るに出れないんだけど出なきゃ駄目ですかね駄目ですよねすいませんええい出ちゃえどーん!

「ああああの…ももももしもし」
『遅い上にどもりすぎ。早くして』
「うんごめ、あれ切れた」

電話はそれだけで切れてしまった。
これは怒られると慌てて外へ出ると、キュヒョンはすぐそこの壁に寄りかかっていた。

……コイツ今のくだり見てた…よな?そんで電話かけてきたのワザトだろ!


「…お、遅れてごめんね?」
「マナーモードにしてたね、つまんな」
「あんたね…!」

怖い。怖すぎるだろキュヒョン。
けどそれよりもさっきの光景を見られたのが恥ずかしくて、キュヒョンの顔を見れずにいるとキュヒョンは何も言わずに足を進めた。

「え、ギュヒョナ待って早い」
「足の長さが時計の針並に違うからね」
「そんな短くないわ!…え、短くないよね?短い?」
「……」

ちょ、キュヒョン何も言ってくれないんですけど!私悲しくなってきたよ。
ようやく隣に追いついてキュヒョンを見上げると、キュヒョンの口がヘの字にひん曲がっていた。


「…ギュヒョナ?」
「……何」

どこか不機嫌みたいだ。

キュヒョンは昔から私が男子と話していると不機嫌になる所がある。
お姉ちゃんが離れていかないか心配なのよねきっと。私もキュヒョンが可愛い女の子と話してたらちょっとショックだもん。姉離れしそうで。


「ふふ、さっきの人なんとも思ってないから安心して?」
「は……な、に言ってんの。水羽が遅かっただけで別にそういうわけじゃないし」
「妬いてたんだろー?心配しなくともお姉ちゃんはしばらくどこにも行く気ないから安心したまえっ!」
「かわいそうに」
「お、おま…」

何だその哀れみの目は…。
まるで自分は本気になれば彼女の一人や二人くらい余裕でつくれるけど姉さんはどうしようもないねみたいな!あれなんで分かっちゃった私!

そういや何で急に一緒に帰りたがったんだろう。まあいいや。




「…ぷ」

あれ笑われた。



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