赤眼鏡


□星に願いを
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リゾットは雨が降る街の中を歩いていた…。

「………。」

ザアー ザアーという雨の音が静かな街に鳴り響く。
リゾットは無言で歩き続ける。


一体何処に向かっているのだろうか…

行き先は彼しか知らない!


街には沢山の人が居るが、今日は生憎の雨なので外に出てる者は少ない。
……女が何人か居た。


「あら、リゾットじゃない!こんな雨の中何処に行くの?」

「ねえ今から私達とお茶にしない?」


ともう一人の女が寄って来た。
女達は傘を差し出した。どうやらリゾットは女にモテるようだ。

だがリゾットは、女達の誘いを断った!


「悪いが、俺は今から向かう所がある。それに俺は、自分が気に入ってる女としか呑みに行かない!」

「ひゃ〜ん。冷たいのね…。」

「それって彼女の事?」

「……さあな」


リゾットは白を切るように言った。リゾットはまたそのまま何処かに向かおうとしていた!

パシャパシャと音をたてながら雨の中を歩いて行った。


「あらあら!行っちゃったわね!つれないの。」

「ねえ、リゾットに彼女なんて居るの?」

「えっ?嘘!本当に?」

「さあ?どうかしらね。…さっ私達も行きましょ!」

女達も帰って行った。


……リゾットはまだ歩いている!
結構歩いた所で雨も小雨になって来た!


「リゾット!!」


ふと顔を上げるとそこには女が立っていた!


「悪い!待たせた。」

「別にそんなに待ってないわよ。気にしないで」

「じゃあ行くか!波瑠。」

「ええ!」


歩き出した。女の名前はどうやら波瑠と言うらしい…。


「寒くないか?」

「大丈夫よ。リゾット。ありがとう!」

「そうか。」


二人の間に沈黙が流れる。その沈黙を破って…


「ねえリゾット……久しぶりじゃない?私のお母さんとお父さんのお墓参り…。」

「ああ、そうだな!あの時はまだ俺、曖昧だったし、チームに居たからな…。」


そう!二人が向かってる所は波瑠のご両親のお墓だ。


「……うん!」

街とは離れた、人気のない所に出た。


 
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