赤眼鏡


□赤いウサギ
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ギアッチョは春の暖かな日差しが差す窓際でミルクを飲んでいた。

ギアッチョの部屋には暖かな春の風が入って来てる


春の風でギアッチョの髪が大きく揺れる。

ギアッチョが住んでいる家は一人で住むには勿体ない大きな家だ。

いや、ギアッチョは一人ではないのだ。
一人では何にもしない筈だ。が、しかし見るからに家の中はとても綺麗だ!


「今日も天気がいいぜ」

と言いながらまたミルクを口に含む。

「では天気が宜しいので外にでも出られたらどうですか?」


一人の女が現れた…。

どうやら幽霊の女性のようだ。
ずっとこの家と…ギアとの二人で居るらしい…。
名前は波瑠。

この家の事とギアッチョの身の回りのお世話はこの幽霊の波瑠がしている。


「俺が外に出ると思うか?」

「いいえ、思いません」

「だろ?」

ギアッチョはまたミルクを口に入れる。

「なあ波瑠。」

「…はい」

「俺の今日の赤眼鏡はどうだ?似合うと思うか」

「…はい。ギアは他の色より、赤がお似合いです!」

「そうか!俺はやっぱり赤が似合うか」


波瑠はずっとギアッチョの傍に居る。

…幽霊のせいか波瑠はあまり感情を表にも顔にも出さない。
それがいいのかわからないが、ギアッチョは波瑠をずっと傍に置いている!


「…あの、ギア…」

「なんだ?」

「………。」

「?どうした?」

「あっ…………ミッ、ミルクのおかわりは如何ですか?」


と波瑠は言葉に詰まったかのように言う…

波瑠の様子がおかしいのに気付いているギアッチョは敢えて、知らないフリをし、一応心配をした。

「……おう、じゃあ貰うぜ」

「…はい。少々お待ち下さい!」


そう言いながら波瑠ははけて行く。
ミルクを取りに行った!

 
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