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□ザ・天真爛漫
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「とりあえず、気持ち、
伝えてみたらどうかな?」
そんな簡単に言われても…
「部活に支障がなければ許可する」
『…ふふっ、うん、考えておくっ』
手塚と不二くんの気持ちが嬉しくて、
気持ち…伝えてみようかなって思った。
そのあとも普通に1日を過ごして、
先生から頼まれた仕事をしてから
足早に部室へと向かった。
ガチャッ
部室のドアを開けると
みんなが勢ぞろい。
『あれ…部活は?』
「あ、名無しさん先輩!
竜崎先生にレギュラーに話があるって
言われたんッスよ!!」
2年生の桃城(モモ)が答えた。
『ふーん…そっか!あ、英二、
そこのボード取ってくれる?』
「はーいよっと♪」
英二はいつも通り。
けど…他の部員の態度が
いつもと違うような…。
「あー先生こないんで
俺自主練行ってきまーす」
「んー、じゃ、名無しさんセンパイ、
俺も越前と自主練行ってくるんで!」
「…俺も」
リョーマに桃に海堂が
自主練にいってしまった。
「じゃあ…僕も自主練してくるね」
「俺はデータを集めに…」
「バーニーング!俺も
じっとしてらんないぜ!」
「あーっ皆ずるいんだよぅー
俺も行ってくんね、名無しさん!」
英二が出て行こうとしたとき、
手塚がそれを引き止めた。
「菊丸。大石は先生に
呼ばれてることを知らないから
大石が部室来たら伝えるために
残っていてくれないか。」
すると、英二はむくれながら答えた。
「むーっしょうがないなぁ、
大石のヤツーっ!」
ガチャッバタン。
そして、部室には
英二と私、二人きりになった。