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□あの時のハンカチ
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きっとアナタは振り向いてはくれない。
アナタは天の向こうのような存在で
私は比べれば蟻…のような存在で…。
きっとアナタは私なんて見ていない。
―でもアナタは優しいから。
優しいからそんな答えを出すのですか?
「これから好きになるよ…きっと。」
そんな責任のないこと言わないで。
『…いい。』
「え?」
『好きにならなくて、いい。
そんな答えが欲しかったんじゃないの。』
そう、私は周りのキャーキャー騒いで
アナタを追っかけているファンと同じじゃないんだよ。
アナタは告白されなれているから
私もただのファンと思われているかもしれないけど
私はアナタ1人なんだ。
告白なんて、初めてなのに。
勇気を振り絞って、伝えたのに。
アナタはファンを傷つけまいと
そんなことを言って、
更にファンを増やしていくのね。
ファンはそれで喜ぶかもしれないけど、
―傷つく人だって、いるの…