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□ザ・天真爛漫
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私には大好きな人がいる。
その人の名前は…菊丸英二。
『エージ!』
「ほいほーい♪」
こんなに天真爛漫で感情を
全身で表す人、他にいるだろうか?
「で、何の用〜?」
ニコニコしながら私を見る。
『今日ね、大石が予定あって、
少し部活遅れるんだって!』
「うん!了解だよん♪
じゃあマネさんに手伝ってもらおっかな」
『え…!な、なにを?』
「ん〜うそうそっ♪
名無しさんに無理はさせらんないよんっ」
ふ〜っ…
いきなり何を言い出すかと思えば、、
私、名無しさん 名無しさんは
青学テニス部のマネージャー。
マネージャーと部員の恋なんて
許されるとおもっていない。
だってマネージャーは
部員のサポーターだから。
だから私はこの想いを閉じ込めて
いつも皆のサポートをしている。
「名無しさん!手塚が呼んでるよん!」
手塚が…?珍しい。
『どしたの?』
「ん?ああ…ちょっと。」
そのまま手塚のあとをついていく。
「隠さなくても、いい。」
?
何を言われてるのか、
よくわからなかった。
『んー?何が?』
「菊丸が好きなんだろう。」
!!!
『えっ…えー…』
いきなり言われたので、
ごまかす言葉が見つからず…。
「ほら、やっぱりね…クスッ」
その場に元々いたであろう、
不二くんが言った。
「名無しさん、マネージャーと
部員の恋がいけない…とか
思ってるんじゃない?」
うぐっ…不二くんは凄い。
なんでもお見通しみたい。
『だ、だって…』
「もう、皆知ってるよ…クスッ
名無しさんが菊丸を好きなこと、
菊丸が…「不二。」」
そこで手塚が不二くんをとめた。
『え、なに?』
「コホンッ…いや、何でもない」
明らかにはぐらかしたとは思ったが
触れちゃいけないのだと
手塚の目がそう言っていた。