テニスの王子様
□幸せは、いつも
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「集合!!…これで今日の部活を終わりにする。解散!」
部活が終り、夕陽も沈んだ6時。着替えて帰ろうと部室に向かう。
「そうだ…香澄にメールしなくちゃ。」
香澄は他校に通う俺の彼女だ。
俺が学園祭で一目惚れして付き合うことになったけど、どうやら香澄も同じだったらしい。
彼女も部活をしているので、なかなか時間が合わないが、週に1度は会うことにしている。
きっかけは一目惚れだったけど、俺は香澄に惚れ込んでいる―…なんて照れくさくて彼女には言えないが。
「どうした、精市。ぼんやりとして。」
「…あぁ、蓮二。…いや、なんでもないよ。」
「ふむ…、当ててやろうか?」
「いいよ、まぁ隠したって蓮二にはお見通しなんだろうけど。」
まぁな、と笑って蓮二は校門に歩いていった。
まったく、勘が鋭いな…。
さぁ、帰るとしよう。
まだレギュラーのほとんどが部室に残っていたが、軽く手を振って家路へとつく。
家に帰ると気が緩む。疲れが押し寄せて、ばたりとベットに倒れ込んだ。
香澄からまだメールはないようだ。もうそろそろ部活も終わった頃だろう。
少し考えてからメール作成画面を開く。
"部活お疲れ様。今週の日曜は会えるかい?"
送信して、制服から着替えると彼女からメールが返ってきた。
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